大学教育における地域との関わりについて
情報マネジメント学部 准教授 兵頭 良純
- #地方創生・産学連携
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現在、私は授業科目として、あるいは、実践ゼミの活動として地域(湘南地域、時に本学が所在する伊勢原市を中心として)との関わりを持つに至っております。
1. 現在、携わる地域に関する活動について
次に現時点において実際に私が携わる地域に関する活動についてご報告させていただきます。
(1)スポーツ・プロモーション(2年次配当の授業科目)
「スポーツ・プロモーション」科目は、本学部において設置されている5つのコースの垣根を越えて実施する「コース横断プロジェクト」の1つです。具体的には横浜DeNAベイスターズとのコラボレーション授業として、バッティングパレス相石スタジアムひらつかにおいて開催される横浜DeNAベイスターズのイースタン・リーグ公式戦1試合を「産業能率大学スペシャルゲーム」と題し、学生自らの手で、試合当日までのプロモーション計画を立て実施すること、試合会場を盛り上げる場内のコンテンツを企画・実施することを主な内容とするものです。
地域との関わりという観点からいえば、横浜DeNAベイスターズとのコラボレーションで湘南地域を盛り上げようという学生の企画を通じて、本学の地域振興に対する姿勢を示すことができた点にも、一定の意義を見出すことができたのではないかと考えています。
また、今年度においては、伊勢原市小学校校長会の先生方のご協力により市内の小学校にチラシを置かせていただき、「産業能率大学スペシャルゲーム」実施に関する事前広報を行うことができました。
(2)神奈川県湘南地域県政総合センター大学連携事業
「神奈川県湘南地域県政総合センター大学連携事業」は「管内の大学と連携して、大学生の視点・感性で湘南エリアの新たな見どころを発掘し、県ホームページでの情報発信や観光リーフレットの作成・配布を通じて、湘南エリアの集客につなげる」(「大学連携事業説明資料」より)ことを目的とする活動です。
ここでは、私のゼミの4年生が自分たちで設定したモデルコースの企画案に基づいて神奈川県庁職員の方同行のもと取材を行い、コースの紹介やブログ記事の作成を行いました。
そして、昨年度はこれらの活動をまとめたものをゼミ活動の集大成として、それぞれの学生が考える「地域と大学の関係性」をテーマに卒業研究をまとめることができました。
大学連携事業における取材の様子
(3)その他の地域活動
その他にも様々な地域活動を行っております。ここでは現在参加している活動について簡単にご紹介させていただきます。
・農福学官連携事業として大磯福祉会と共同してのパン販売
この活動は大磯福祉会と共同し、定期的に学内でパンの販売を行うものです。毎回ご好評をいただき、完売いたしております。
・大山ジビエフェアへの参加(大山ジビエフェア実行委員会)
ここでは主に伊勢原市役所商工観光課の方と一緒にSNS等を用いたジビエフェアに関するPR活動を実施いたしました。
・伊勢原駅前中央商店街主催ハロウィンイベント支援
毎年10月末に伊勢原駅前のスペースを使って地元の子どもへ企画の提供を行います。
・いせはら道灌まつりへの参加
ゼミとして出店をしました(玉こんにゃくの販売)。
・大山阿夫利神社例大祭支援
神輿渡行の支援等、大山地区の皆さんと親交を深める機会となっております。
いせはら道灌まつり 玉こんにゃく販売の様子
これらの活動の中で私には新鮮な発見がありました。私のゼミの学生が文字通り地元の子どもたちと同じ目線に屈んで、子どもの声に耳を傾け、心から楽しそうに笑っている姿などを目にし、教室にいるだけではわからない学生の特性を知ることができました。また、学生たちが地域の皆さんのお役に立てていると実感している表情を見ると私も大変嬉しく思います。
その他、現在も様々な形でのコラボレーションのお誘いをいただいております。今後もどのような活動に参加させていただくか、あるいは、どのように活動することにより学生にとっての学びとしての価値を確保しつつ、地域に貢献できるのかということを模索していきたいと考えております。
2.地域活動を通じて学んだこと
その中で私が感じたのは、まずは地域の皆さんの大学への期待の大きさがあげられます。活動を行う中で何度も「若者の視点でアドバイスが欲しい」という言葉を耳にしました。また、SNS等を活用した情報発信の側面においても本学の学生の知識・技術への期待の大きさを感じることができました。
さらに、私が大変有り難く感じていることは、地域の皆さんが産業能率大学を地元の大学として認知し、学生へ学びの機会を提供するという意識を持ってくださっていることです。現在、地域の皆さんとのこのような関係性が築かれているのは、これまでの大学教職員の地道な努力の積み重ねだけでなく、地域の皆さんに対する学生の真摯な姿勢も見逃すことができない要素ではないかと考えます。
私自身に関していえば、この地域に関する活動に関する原点は、前任の古賀先生から引き継がせていただくにあたりご一緒させていただいた時間ということになります。実際に私が一人で地域の方々と接点を持たせていただくようになり、古賀先生が何気なく発しておられた言葉の凄さのようなものを感じることが多々あります。そして何よりも見習うべきは、地域の皆さんときちんと向き合い、信頼関係を一つ一つ築かれてこられた姿勢にこそあるのだと考えるようになりました。我々が「大学教育の一環として地域活動を行います」と言って、唐突に受け入れてもらえるものではなく、そこには前提としての信頼関係の構築が不可欠である、ということを古賀先生に教えていただいたのだと考えています。
3.おわりに
私が地域をテーマとする活動に携わらせていただき、瞬く間に3年の月日が経ちました。その中で様々な人たちと知り合うことができました。街を歩いている時などに「先生、久しぶり!元気ですか?」などと声を掛けていただくと、私もこの街の大学の教員として認知していただいているのかなと嬉しい気持ちになります。
私の実践ゼミも今年度で4期生を迎える、まだまだ走り出したばかりのゼミです。現時点では教員である私も、ゼミ生である学生たちも日々手探りで、地域の皆さんとの関係性をいかに構築していくことができるのか、あるいは本学部の専門性をいかに活かして、いかに地域に貢献できるのか、ということを模索している最中です。
私がゼミの学生に期待することは、地域活動を通じて大学で学んだ知識を活かし貢献することにより、大学における学びの意味をそれぞれに考えてみてほしいということです。さらには、安易に目先の見返りを期待するのではなく、「自分の活動が地域への貢献という形で足跡を残すことができた」という点に喜びを感じるような経験をしてほしいと考えています。
私も引き続き、地元に根付いた大学としてどのような形での地域貢献ができるのかということを模索するとともに、地域の皆さんにもご指導いただきながら、人間としても成長していきたいと考えています。
最後に今回、このレポートを執筆させていただくにあたり、私自身の地域との関わりを振り返る機会をいただいたことに感謝申し上げます。
ありがとうございました。









